第1部 夢で聞いた「オラウー・フェロンデス」を追う
第1章.夢の中で起きたこと
最近は、夜寝るのが困難になって来ていて、たまに昼寝をしたりする。
その昼寝している時によく見る霊夢なのだが、その日、(8月に入ってから)
私は夢の中で、「近所に住んでいる、以前から知っている女性」だと認識している人物に会った。
ただし、その女性は現実には存在しない人物である。
夢の中では初対面ではなく、すでに顔見知りの「ご近所さん」という認識だったが、私は彼女の名前までは知らなかった。
彼女は薄い褐色の肌で、日焼けしたような茶色の髪をしており、ところどころ金髪のような明るい部分があった。
私はアリゾナ州北東の山に住んでいるので、彼女は外国人である。 しかし、彼女の容姿からみると、アメリカ人ではない感じがしていた。
場所は我が家のリビングだった。
そこでは6〜8歳くらいの子どもたちが3〜5人ほど遊んでいた。
一人は彼女の子どもで、残りは私や相棒さん側の子どもたちだという認識だった。
ただし現実には、その年頃の子どもたちはいない。
その女性は、日本へ行くことをとても楽しみにしている様子で、
「日本に行くの!」
という感じでワクワクしていた。
そして私に、
「日本に行くので、私の名前を日本語にしてほしい」
と言った。
私はその場で、
「外国人の名前を日本語にするのだから、カタカナ表記にするという意味だろう」
と理解した。
そこで、近くにあった落書きのあるチラシの裏側に、彼女自身に名前を書いてもらった。
ところが、その文字は英語のアルファベットではなく、私には読むことができなかった。
特に最初の文字は O のように見え、その上には点、あるいは何らかの記号のようなものが付いていた。
『。。。。読めねぇ〜よ、、、汗。』と心の中で呟く。
私は、チラシの裏に書かれた名前を見ながら、「なんと読むの……?」
と呟いた。
そして顔を上げて相棒さんを見ると、相棒さんの顔が近くに見えた。
相棒さんは、その女性の名前を知っていたため、
「オラウー」
と、ゆっくり発音した。
そのとき私は、相棒さんの口元の動きと「オラウー」という音をはっきり意識した。
つまり「オラウー」は、相棒さんがチラシに書かれた文字を読み解いて出した音ではない。
文字そのものは私にも相棒さんにも読めなかったが、その女性の名前を知っていた相棒さんから、名前の音として「オラウー」と聞いたのである。
そのため、名前の前半の「オラウー」という音は、夢の中でも特に強く記憶に残っている。
一方、名前の後半については、目覚めた時点ではそれほど明瞭ではなかった。
「なんだったっけ……フェルナンデスみたいな感じだった」
という程度の記憶だった。
その後、実際のギリシャ語候補の発音を聞き比べた際、
「フェロンデス」
という音を聞いたときに、
「これだ」
と感じた。
そのため現在は、夢で提示された名前の有力候補として、
ὁράου φέροντες
オラウー・フェロンデス
を調べている。
第2章.ギリシャ語にたどり着いた経緯
夢を見た時点で、私は書かれていた文字が何語なのか分かっていなかった。
まず、夢の中で強く残った、
「オラウー」
という音と、目覚めたあとに曖昧に残っていた名前の後半の音から、
「オラウー・フェロンデス」
というカタカナ表記を意識した。
そのうえで、この音をさまざまな国・言語の文字で表記した場合にどう見えるのかをAIに出してもらい、夢の中で見た文字の形と比較していった。
その中で、ギリシャ文字で表したものが、夢で見た文字の印象に近いことに気づいた。
チラシの裏の文字は手書きだったので、かっちりとしたフォントとの違いはあるものの、まさにギリシャ語であると確信した。
そこからギリシャ語として、文字、発音、語形、意味を調べ始めた。
順序としては、
夢で読めない文字を見る
↓
相棒さんから「オラウー」という名前の音を聞く
↓
目覚めたあと「オラウー・フェロンデス」とカタカナで調べる
↓
各国・各言語の文字表記を比較する
↓
ギリシャ文字が夢で見た字形に近いと気づく
↓
ギリシャ語として語形・発音・意味を調べる
という流れである。
そして夢の中の私は、「日本語にする=聞こえた音をそのままカタカナで書けばいい」とも考えていなかった。
外国人の名前は、実際の発音と、日本語で定着しているカタカナ表記が一致しない場合がある。
そのため夢の中で私は、
元のスペルを見る
↓
実際の発音を確認する
↓
何語なのかを調べる
↓
その言語では本来どう読むのかを確認する
↓
日本語ではどう表記するのが適切なのかを決める
という手順を考えていた。
そして、目覚めたあとに実際に行っていることも、ほぼ同じだった。
夢の中で始めた、
「名前を正しく日本語にするための作業」
を、目覚めた後も続けていることになる。
そして、ギリシャ語としてこの名前を調べていく中で、前半の「オラウー」と後半の「フェロンデス」に、それぞれ対応する可能性のある古代ギリシャ語の語形が見つかってきた。
それが、
ὁράου
と、
φέροντες
である。
では、この二つの言葉は何を意味するのか。
次は、まず「オラウー」から調べていく。
続く。







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